「都市型ドライバー」が雪道で感じたフォレスターとクロストレックの違いとは?
掲載 更新 carview! 文:伊達軍曹/写真:編集部 24
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ではまいろう。まずはフォレスター X-BREAKから。
今回の試乗車は、通常のX-BREAKに装着されているホイールではなく「ウィルダネスホイールスペシャル(※)」なるものを履いていたが、これがなかなかカッコいい。もしも筆者がフォレスターを買うのであれば、ぜひこれを履かせたいと本気で思う。
なんて話は(ある意味)どうでもいいとして、完全に除雪された市街地のドライ路面を行くフォレスターは「いつもどおりの超上質で超快適な乗り味。完璧です」という23文字でほぼすべてを説明できてしまうニュアンスだが、市街地を抜けて八甲田の山が近づくと、いよいよ雪道が始まった。ちなみに試乗車が履いているスタッドレスタイヤはヨコハマの「ice GUARD SUV G075」だ。
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超快適で超安定していたドライ路での走行で緩み切っていた(?)我がメンタルを今一度引き締め、雪のワインディングに突入する……が、特に何も起こらない。
いや「何も起こらない」というのはやや言い過ぎか。速度を抑え気味にして、なおかつフットブレーキではなく「早めのパドルシフトエンブレ」で適切に減速し、いわゆる急が付く操作はせず、そのうえで「回頭中はアクセルペダルを軽く踏んで、四輪に駆動力を伝えながら曲がるイメージで曲がる」という基本にのっとっているからこそ、何も起きないわけである。
これが調子にのって速度を出しすぎたり、ラリー競技に出たこともないくせにハイスピードコーナリングを試そうとした日には、いかにフォレスターとはいえ、筆者の腕と反射神経では即座に雪の壁へ一直線となるはずだ。
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しかし前述したような運転法をキープする限りにおいては、本当に「何も起こらない」のである。
そして雪道というのは、キレイに圧雪された道が長く続く場合はさておき、一般的には「溶けている場所と溶けてない場所の段差、あるいは極端なわだち」がひんぱんに現れたりもするため、乗り心地が悪い車だとそこそこの苦痛を感じるものだ。
しかしフォレスターはスバルグローバルプラットフォームのおかげか、それとも太田市の匠によるセッティングの妙かはわからないが、そんな道でも、とにかく乗り心地が非常によろしい。
あまりにも乗り心地が普通に良好であるため、一瞬だが「自分は今、八甲田山の雪道を走っている」ということを完全に忘れ、思わず調子に乗ってしまいそうになる。
「いやいや、調子にのってはイカンぞ俺!」と再び気を引き締め、雪道の基本にのっとった走りに戻るわけだが、このSUVは筆者のような「都市型ドライバー」であっても何の苦もなく、まるで雪道走行のベテランであるかのように走れるという意味で驚愕である。
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そして雪上におけるスバル フォレスターは「ただ安定している」というだけでなく、舗装路でそれを走らせる際とおおむね同様の「ドライビングプレジャー」みたいなものを、両の手とお尻および背中で感じることができる車だ。
四輪のいわゆる接地感がきわめて高いというか明瞭であるため、雪道のタイトコーナーでは「アクセルペダルをあえて(やや)踏み込んでリアを滑らせ気味にするというか、前輪にグイグイ内側を目指させる」なんて曲がり方もお手の物で、筆者程度の技量であっても、それを簡単かつ安全に行うことができるのだ。
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